・SGLT2阻害薬(糖尿病治療薬)で心不全予防・

昨日、大垣市民病院循環器内科部長の坪井先生による「循環器内科医から見たSGLT2阻害薬の有用性」と題した講演を拝聴しました。

SGLT2阻害剤は尿中に糖を排出させることで血糖値を下げる薬剤として数年前から使用可能となった新しい糖尿病治療薬ですが、米国の大規模統計によると、総死亡を51%、心不全入院を39%減少させたそうです。腎髄質のうっ血を改善することでレニンの過剰産生を抑制して血圧と心拍を低下させること、酸化ストレスを減少させること、交感神経系の興奮を抑えることなどが相乗的に作用すると考えられるとのことでした。

脱水症や尿路感染症に留意するなど注意深く使用する必要がありますが、心不全傾向のある糖尿病患者さんには、是非内服していただきたいと思いました。