今日も多くの発熱患者さんを診察しました。診察といってもいつものように聴診するような時間もなく、症状を聞いてインフルエンザの疑いがあれば検査をして結果をお話しして薬の相談をする、これだけで精一杯の状態です。注意すべきはインフルエンザをこじらせて肺炎を合併することです。インフルエンザは解熱した後も咳が長引くことが多いのですが、一旦解熱した後に再び発熱して体調を崩した場合には肺炎を疑います。インフルエンザ薬を過信することなく、慎重に経過をみていただきたいです。
年末まではA(H1)が流行っていましたが、現在はA(H3)香港型が半数を占めるまでに流行してきています。今後さらに香港型が流行すると思われますので、今までかからなかった方も感染する可能性大です。引き続き、うがい手洗いマスク着用咳エチケット、を励行していただきたいです。
先日「ガイヤの夜明け」というTV番組の中で塩野義製薬のゾフルーザの開発秘話が取り上げられていました。一度の内服のみで他のインフルエンザ薬よりも早くウイルスが減少して解熱することがわかっていますが、国立感染症研究所の報告では耐性株が1割程度検出されているようです。薬剤選択の際には少し留意すべき情報なのかもしれません。